本日、下記のセミナーが開催されました。
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理化学研究所 統合生命医科学研究センター 皮膚恒常性研究チーム
松井 毅 博士
哺乳類皮膚特異的レトロウイルス型プロテアーゼ SASPaseと哺乳類皮膚表皮の進化
約3.6億年前に最初の陸上脊椎動物である両生類が陸上に進出した。その際に、気相- 液相間バリアーとして「角質層」を獲得し、皮膚表皮が形成された。その後、爬虫類 が繁栄し、約2億年前には、哺乳類が「柔らかく保湿された角質層」を獲得した。
最近、哺乳類皮膚表皮に特異的なレトロウイルス様プロテアーゼSASPase欠損無毛マウスを作製した所、乾燥肌様皮膚表皮を呈した。この欠損マウスでは、表皮角質層 の下層に、その欠損がアトピー性皮膚炎の最大の疾患素因となることが知られている Profilaggrinの分解異常・蓄積が認められた。
これらの知見は、哺乳類がその発生時に、 レトロポゾン転位因子由来のプロテアーゼ配列をうまく利用し、哺乳類特有の保湿された角質層を獲得したことを示唆している。
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ご参加くださったみなさま、どうもありがとうございました。